眼瞼下垂症手術の不安になるポイント 術中確認と経過観察についてという動画をアップしたのですが、
ご事情により動画の内容をゆっくり把握されたい方などいらっしゃるかと思いましたので、こちらの動画を書き起こし致しました。
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-本日のテーマ-
眼瞼下垂症手術
不安になるポイント
~術中確認と経過観察~
こんにちは牧野です。今回は、眼瞼下垂症手術についてお話していきます。
眼瞼下垂症手術でよくある質問で「術中確認をしないんですか?」
そして、「術後の経過診察で術後1ヶ月に左右差やまぶたの腫れがひどいのですが大丈夫ですか」と聞かれることがあります。
今日はこの2点について説明いたします。
今回このテーマを選んだ理由は、眼瞼下垂症手術の動画を以前Youtubeにアップしたのですが、
その動画の反響もあり、眼瞼下垂症手術の相談が非常に増えています。
中には保険適用のある患者様もおられ、大分の牧野医院で治療を行っています。
患者様の中には、保険と自費の眼瞼下垂症手術の区別がつかず混同されてらっしゃる方もいます。
また、術後の経過、当院では術後3ヶ月位は張りが出るため、「様子を見ましょう。」と話をするのですが、
手術を受けられる患者様の中には、そのような疑問をお持ちの方もいらっしゃるかと思います。
今回の動画を見ることで、眼瞼下垂症手術の術後の経過の見方、保険と自費の違いについてより詳しくなれると思います。
ご興味のある方は、ぜひご覧ください。
このチャンネルでは、形成外科で8年、美容外科で10年の経験と知識を積み重ねた現役の美容外科医が、
現場の生の声を踏まえて、正確な情報をお届けします。ぜひお役立てください。
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眼瞼下垂症手術とはどのような手術かというと、瞼を上に持ち上げる手術になります。
これは保険治療で行う通常一般的な病気としての治療の眼瞼下垂症手術と、
自費で行う目の開きは問題ないものの、目をもっと大きくしたいという自費目的(自費治療)の2つがあります。
基本的には、自費の人というのはもともと目が大きいのですが、さらに大きくしたいと言うことです。
保険の人は、黒目の中心の瞳孔の部分に瞼が下がっていることから、「眠たそう」に見られます。
これを黒目の上縁のところまで持ち上げてあげるのが、保険治療になります。
両方とも目の手術ですので、見た目が非常に重要になるのは形成外科、美容外科の先生共々同意しているところだと思います。
患者様も見た目がとても重要だと分かっているため、手術の上手な先生のところ、県外のクリニックなどにも受診される方がいらっしゃいます。
眼瞼下垂については、そのように保険と自費に分かれてはいるのですが、
同じ手術を得るため、同じように結果が出ると誤解されている方がいらっしゃいます。
・保険治療と自費治療の違い
今回患者様から聞かれた術中確認とはどのようなことかと言いますと、
目の開きをどの程度まで上げるか。
これが例えば黒目の上縁から上縁と接しているのがいいのか。
上縁から1mm上がいいのか、2mmがいいのか。
この上げ具合の目の開きの強さをどの程度で決めるか。
他には、
目のカーブが内側から上がっているタイプがいいのか。
真ん中ピークでいいのか。
外側ピークがいいのか。
好みがあるため、そのようなものを確認するのが術中確認になります。
この術中確認をするのは前提として、「目の開きは正常だが、さらに目を大きくしたいという方」ですので、
これは当然、どの程度開けば良いのか基準がないのです。
自由診療ですので、技術的に可能であれば、健康上の問題がなければ、患者様と相談して目の開きを決めます。
あまり開きすぎると目を閉じられなくなってしまうため、そこはよく考えるのですが。
目をつぶった状態で目が出てしまうことを兎眼(とがん)といいます。
兎眼になると黒目の部分は表面が角膜ということがあり、
涙で覆われないと角膜が障害を受けてしまい、最悪の場合視力が落ちたり、失明したりします。
目を閉じた時に黒目は少し上を向きます。
寝てる時におおよそ2mm位開いている状態まではセーフなのですが、
それ以上開いてしまうと黒目が乾燥、角膜が乾燥して視力が落ちてしまいます。
開きすぎは良くないのですが、
そのあたりのバランスというのは、患者様に相談しながら決めていかなければ、手術をした後に満足していただけないということが起こりえます。
ですので、これは術中確認をしないといけないですし、術中確認ができるのは、筋肉の問題がないためです。
筋肉の問題があれば、頑張っても開きません。
瞼を持ち上げている眼瞼挙筋という筋肉があるのですが、
目を開く力というのは、筋肉に依存するこの眼瞼挙筋がOKであれば、調整できます。
ですが、駄目ならば、調整するような余裕がまずないです。
つまり、保険で扱う患者様というのは、基本的にまぶたが下がってしまい、筋肉の問題を抱えている方もいらっしゃいます。
筋肉の問題というのは、眼瞼挙筋の機能が落ちている状態です。
私たちが手術で触れるのは、まぶたの筋肉とまぶたの間に存在している薄い膜「挙筋腱膜」です。
この部分を縫い縮めることができるのですが、筋肉自体を強くすることはできません。
それは手術の限界なのです。
基本的には、保険の治療の場合は黒目の上縁を目指します。
これ以上あげてしまうと、反対に目が閉じにくくなってしまうかもしれません。
これ以上は上げません。これ以上上げることで、もしかすると機能的な問題(視力が落ちるなど)を引き起こす可能性があるため、
基本的には黒目の上縁までとなります。
そこまで上がるかどうかを私たちが行ってるのが、保険治療です。
形成外科医としての私は、目の開きを正常のところまで持っていけばそれ以上上げることはしませんし、
そこまでたどり着ければOKと考えています。
それ以上上げることによって、反対に機能的な問題だったり、
目が見開いたような怖い印象を与えてしまったりする可能性があるため、それ以上は上げません。
患者様に実際目を開けてもらい目の開きを私は確認していますが、患者さんに鏡を持ってもらい目の開きの好みを聞くことは行なっていません。
それは、こういった背景があるためです。
ゴールが基本的には決まっていると、そこまでたどり着くかどうかわからないという状態ですので、
術中確認は行っていないというのが今回の説明になります。
バックグラウンド、瞼を持ち上げている筋肉が問題があるかないかというところが違うために、
♦できることの可能性の幅が違う
♦自費治療の場合はゴールが決まってない
♦保険治療は決まっている
そこをよくご理解いただければと思います。
次に、眼瞼下垂の手術の後に経過診察をします。
眼瞼下垂の手術を行ってから、当院では1週間後に抜糸をします。
私は、術後1ヶ月→3ヶ月で終了としています。
眼瞼下垂症の手術
↓(経過診察)
1週間後 抜糸
↓
1ヶ月
↓
3ヶ月(終了)
私は同意書の方にも書いているのですが、術後3ヶ月間は大きな問題がなければ、
細かな形は腫れなどの影響がありますので、経過を見ます。
これは3ヶ月間は薄い瞼の腫れがきますので、3ヶ月経過すれば、腫れが9割位の引いてる方が多いです。
しかし、必ず3ヶ月で9割腫れが引くわけではないため、そのあたりは個人差があります。
それでも、多くの方が術後3ヶ月で9割腫れが引きます。
9割腫れが引いていれば、問題がなければそれで終了にしています。
3ヶ月時点で細かな形の問題があれば、再手術をする、再手術の場合はどのような治療内容か、
他には、それに伴う費用、ダウンタイムなどのお話をいたします。
また、その時点で「リスクなどもあります」というお話しをし、納得された方に対して手術を行っています。
ですので、手術をして1週間後に抜糸。
1ヶ月、3ヶ月、重要なのは3か月になります。
それでは、「術後1週間と1か月って何のために来るの?」となるのですが、
術後1週間は「抜糸」です。
抜糸をし、1ヶ月時点では実はこの時の形は全く変わります。
まだ腫れの途中経過ですので、この時点で7割位腫れが引いている方もいらっしゃれば、
まだ4割位しか腫れが引いてない方がいらっしゃるのです。
4割位しか腫れが引いていなければ、6割形が決まってないため、かなりその後変化してしまいます。
大体皆さんの話を聞いてみると、わずかな左右差や、腫れの引きが遅いといった話になってきます。
術後1か月の時は形の評価が、ほとんどできないのです。
なぜ診るかというと、大きな問題が潜んでいる場合は対応を検討するためです。
大きな問題とは、1つ目は二重が緩んでいること、2つ目は傷の治りが遅いこと、傷トラブルなどを診ます。
術後1ヶ月の時点で私が診ているのは、二重が緩んでるか、そして、傷のトラブルがないか位しか診ていません。
他には、機能的な問題です。視力が落ちることが稀にあります。
瞼の筋を引っ張ることによって、違和感が強くなってしまうという話を聞くことはあるのですが、形の評価はほとんどできません。
ですので、術後1ヶ月の時、術後1週間の抜糸の時というのは、
形の評価を私は行っていません。
大きな問題がなければ、写真を撮って終了という形が多いです。
この時期は腫れがあって当たり前ですし、それは事前に同意書の方でもご説明している通りのため、
改めて腫れについてお話を伺うということは通常しておりません。
その時点で話を聞いても腫れているだけしか分かりませんので、基本的にはその部分は省略させていただいています。
術後1週間、術後1カ月は腫れがありますので、形の評価は行いません。ご理解ください。
今回お話した治療は、私の福岡の牧野美容クリニック、大分の牧野皮膚科形成外科内科医院で取り扱っておりますので、
気になる方は、概要欄のURLからクリニックにお問合せください。
また、私のInstagramでは、さまざまな美容整形のビフォーアフターなど症例写真も定期的にアップしていますので、覗いてみてください。
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それではまた、次の動画でお会いしましょう。