「【顔のたるみ治療】法令線の原因・対策・治療法を徹底解説!」の文章を書き起こししました

【顔のたるみ治療】法令線の原因・対策・治療法を徹底解説!という動画をアップしたのですが、

ご事情により動画の内容をゆっくり把握されたい方などいらっしゃるかと思いましたので、こちらの動画を書き起こし致しました。

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こんにちは、牧野です。
今回は、「ほうれい線」についてお話します。
今回このテーマを選んだ理由は、当院はフェイスリフトなど、たるみの治療を希望されて来られる患者様が多いのですが、ほうれい線はたるみ治療の中で最も皆様が気にされる部位になるからです。今回の動画を見ることで、「ほうれい線の成り立ち」について知ることができます。ほうれい線の原因を知ることによって、「どの治療が自分にとって効果があるのか、効果がないのか」を知ることができます。その結果、「治療の効果のばらつきを防ぐ」ことができます。ぜひ最後までご覧になり、参考にしてください。
このチャンネルは形成外科で8年、美容外科で10年の経験と知識を積み重ねた現役の美容外科医が現場の生の声を踏まえて正確な情報をお届けします。ぜひお役立てください。また、セカンドチャンネル若返り整形チャンネルを開設しました。アンチエイジング医学に関する専門チャンネルなので、興味のある方はぜひご覧ください。

それでは、ほうれい線について説明していきたいと思います。ほうれい線というのはどこにあるかというと、小鼻、鼻翼の外側から斜め下方に伸びる線のことをほうれい線といいます。ほうれい線とは年齢を感じる名前ですが、正確には「鼻唇溝」といいます。鼻唇溝というのが正式名称ですが、皆様はほうれい線という言葉で慣れ親しんでいると思います。この鼻唇溝はなぜ起こるのかというところを説明していきたいと思います。
横から見るとまず目があって、下まぶたがこうあって、頬があって、唇になっていくわけですけれども。これはどこの部分の断面図かというと、ここの部分を断面図で描いてみると、目があって、下まぶたがあって、ちょうどこのクマのところですね。このクマのところがここになります。クマの下に存在しているのが頬、これのほうれい線があって、ここが唇のあたり、口角のあたりになります。これがクマのラインで、これがほうれい線の溝になります。眼球というのは骨で囲まれていて、眼球と骨の間にクッションとなる脂肪がこういうふうに存在しています。ここにも脂肪がこうあるわけですけども。若い時は皆さん、どういうふうな構造になっているかというと、目の下がこうふっくらして、頬がキュッと上がっていて、目の下のふくらみや頬の膨らみはありますが、若い人の場合はこういった線が入っていないんですね。少しこうなだらかにくぼんではいるんですけども、線が入っていない。

これは、なぜこの線が出始めるかというと、大きく分けて2つ原因があります。
1つは組織の下垂ですね。たるみともいいます。ほうれい線の場合は、ここの頬の部分のこの部分が重力とともに下がってきます。下がってきた時に、いくつかお顔には靭帯があるという話を過去の動画でもお話していますけども、この靭帯によってここのお顔のほうれい線の皮膚は固定されています。固定されているので、ここの部分はグッと奥に入って、頬の組織が被さってくると。被さることによって、こうほうれい線が深くなるということですね。下垂、たるみですね。これはなぜまず起きるかというと、ここの上の部分のボリュームが減るということですね。具体的には、お顔というのは脂肪の組織が2層構造になっていて、浅い脂肪と深い脂肪があります。浅い脂肪のボリュームは年齢とともにあまり減らないんですよね。現状維持することが多いです。もしくは人によっては年齢を重ねるにしたがって体重が増えて太る方もいらっしゃいます。そういった方はむしろボリュームが増えることもあります。
一方、深い脂肪というのは年齢とともに減っていきます。減っていくことによってここの部分がなくなっちゃうんですね。なくなると、頬を支えていた深い部分の脂肪が減るので、表層雪崩となって皮膚が下に下がると。頬の位置は若い時にはここにありました。ところが深いところの脂肪がなくなったので、下がってここに落ちちゃうんですね。落ちちゃうことによって組織が被さってくると。これは実は脂肪だけではなくて、骨もだんだんと委縮して小さくなっていきます。
どういうことかというと、若い時はしっかりと眼球を支えて前の方に張り出していた頬の骨がだんだんと、眼球を支えているこの眼窩といいますが、目の窪みと書いて眼窩といいます。この眼窩自体が拡大していきます。広がっていくんですね。そうすることによって目の下の脂肪の支えているこの眼窩角膜という膜が引っ張られて、菲薄化してクマができるわけですけども。この骨が、眼窩が拡大しているのはどういうことかというと、実はこの目の周りに存在している骨などを含めたこの上顎の、上顎骨といいますけども、上顎骨自体がだんだんと小さくなっていっているんですね。眼窩も広がっているんですけども、頬の骨もだんだんと小さくなっていっています。そうすることによって、脂肪は減って、骨が減ることによって中がしぼんでいるんですね。深いところの組織のボリュームが減っていっていますので、相対的に皮膚が余ってしまうことによってたるむんですね。大きく分けて、そのボリュームが減るということですね。皮膚というのは長年の紫外線や乾燥などの皮膚のダメージによって、弾力性を失って伸びやすくなっています。伸びやすくなって、縮みにくくなっています。ということから、皮膚がたるんでいるというのは年齢とともに悪化していくと。これでたるむということですね。

もう1つは今の話でも少し述べましたが、この上顎骨が痩せることによって、ここの部分の骨が減っていっていると。つまり、上の部分の組織の下垂だけではなくて、このほうれい線直下の、ほうれい線の真下にある脂肪や骨というものもだんだん減ってきていると。あとは、いうなれば皮膚も薄くなっているので、非常にほうれい線のライン上の組織が減っていっているんですね。そのことによるくぼみです。実はこのほうれい線のところというのは、先ほど言ったように靭帯でくっ付いてしまっていますので、骨が吸収されていくとほうれい線も引っ張られて深くなっていくんですね。なので、このボリュームが減ることによってできるほうれい線の深さというのもあります。なので、この2つの治療をしなければほうれい線は改善しないということになります。それでは、どういった治療をしていけば解決するのかをこれからお話していきたいと思います。

それでは治療編に移りたいと思います。1つはたるみですね。下垂について、どういうふうな治療をすればいいかということについてお話します。たるみと下垂はどの部分を治療すればいいかというと、こういう範囲になります。この範囲は皆さんに巷で「メーラー」と呼ばれている部分になります。これは、ここにメーラーファットと呼ばれる脂肪が存在している範囲とほぼ同じ場所になります。ここをちょうど横切るようにしてゴルゴ線というものが入る方もいらっしゃるんですが、基本的にはここのエリアをどうするか、どうやって持ち上げるかという治療になってきます。この持ち上げる治療法としては、実は真上に持ち上げるのが理想です。これはなぜかというと、メーラーを持ち上げようと思うと、フェイスリフトや糸リフトで持ち上げる場合は、斜め外側に持ち上げることが多いです。この場合は、このメーラーの脂肪が上外側に持ち上がるんですけども、これが1番ほうれい線に対して直交するというか、ここの部分が90度に近いので、つまりこの角度で引っ張るのが1番ほうれい線には効くんですが、デメリットもあります。どういうことかというと、メーラーファットが外側にこう例えば引っ張られて移動したとすると、ちょうどここの部分に頬の出っ張りがあるんですね。「頬骨隆起」といいます。頬骨隆起がある影響で引っ張りにくいんですね。要するに、持ち上げたい方向に障害物があるというふうに考えていただければいいです。なので、ここの頬の出っ張りがない白人などは非常に持ち上げやすいです。
ただ、アジア人の場合は頬の出っ張りが強いので、この方向では上がりにくいというのが1つですね。もう1つは、あまりこう強く引っ張ると、目が引っ張られてちょっとつり目っぽくなっちゃうんですね。アジア人っていうのはもともと、ちょっと軽度のつり目なんですけども、つり目を悪化させることに対しては、やはり抵抗感を覚える方も多いです。やはり目つきがきつくなるとか、目が小さくなるというようなデメリットもありますので、この目に対する影響を不安に感じられる方も多いです。あともう1つは、やはりこの頬のこのへんのボリュームって実は年齢とともにだんだん下がってくるんですね。ボリュームが下がってくると。よく目の下のクマの膨らみは皆さん、これ気にされますが、この下っていうのは結構、皆さん痩せているんですよね。この痩せているところをやはり改善できないというのも、この外側に引っ張るデメリットになります。
やはり理想をいうと、この頬の部分を真上に持ち上げてあげるのが理想なんですけども、持ち上げた時にここに固定する場所がないんですね。先ほど言ったように、この眼窩というのは下の方に拡大してきているので、本当は脂肪をこういうふうに上げたいのですけども、ここに固定する場所がないというのでなかなか難しいのが現状です。このメーラーファットを持ち上げて固定する方法をされている先生もいらっしゃいます。私も一応、この方法をやるのはやるんですけども、劇的な効果というのはなかなか難しいなというのが私の感想です。

そこで私がおすすめしたいのがハイフになります。頬の持ち上げにはハイフをおすすめしたいんですけども、ハイフというのはこういうふうに熱を与えると、実は円柱状に熱が発生する。つまり、こういうふうに引き締めのエネルギーが組織に入っていきます。これは通常は例えば、ハイフを受けられる方は皆さん、横になってベッドに寝た状態で照射いたします。そうすると、どのような状態で照射するかというと、例えば頬がありますよね。頬がこうあって、ここに照射するとこういうふうな方向で熱が入っていくわけですよね。これが臥位で照射しているわけですけども、じゃあこれが座位になるとどういうふうになるかというと、これが寝ている時というのは頬というのはちょっと上がっているんですけども、座ると当然、頬が重力とともに下に下がりますよね。
そうすると、このハイフの方向というのはこういう方向になるんですよ。ということは、ハイフというのはこういう方向に、円柱状に熱が入っているのでこういう方向に引き締まるんですけども、ちょっとこう頬を上げる効果ですね。頬を上げる効果っていうのがこういうことで生じます。つまり、以前、実はデータをとったことがあるんですけども、頬がちょっとこう上に上がるんですね。そうすることによって、単純に引き締め効果だけではなくてリフト効果ですね。こういったものが期待できます。そうすると、頬が上がることによってほうれい線が改善するということです。

次にボリュームの改善について説明していきたいと思います。ヒアルロン酸やヒアルロン酸の仲間であるレディエッセですね。レディエッセというのはハイドロキシアパタイトといいますが、こういったものを使ったり、あとは脂肪注入ですね。こういう注入系のものでボリュームを作るというのは、1番手軽にできるものの1つですけども。ただ、問題点としてはこのほうれい線というのは先ほど言ったように靭帯でくっ付いている場所になります。非常に注入しても持ち上がりにくい場所になります。固定されているんですね。なので、最近皆さんが希望される中には鼻翼基部のプロテーゼですね。韓国の方では貴族手術といわれていますけども、こういった鼻翼基部プロテーゼも非常に効果が高いです。どういうことかというと、実際にここの部分を剥がして、剥離をしてものを入れる治療になります。つまり、靭帯を剥がして、何かしらものを入れることによって注入剤では得られないボリューム効果が期待できます。
ではものは何を入れるかというと、シリコンやゴアテックスというものを入れる先生もいますし、あとは人工物は嫌だという方に対しては軟骨ですね。軟骨は耳介軟骨を入れたり、助軟骨を入れたりすることができます。最近では人工骨ですね。人工骨はどういったものを入れるかというと、ハイドロキシアパタイトとの顆粒があったり、ブロック、あとはリン酸カルシウムのような将来、骨に置き換わるような素材を入れることもあります。ハイドロキシアパタイト自体は骨に置き換わるわけではないんですけども、ハイドロキシアパタイトは隙間の多い素材になっていまして、ここを足場として骨が入ってくることによって、骨の形成を促進することが期待できます。こういったものを使って、鼻翼基部を持ち上げることによってほうれい線を改善させるという方法も最近は非常に人気があります。この鼻翼基部プロテーゼの場合はデメリットもありまして、通常、鼻翼基部というのは笑ったりした時に小鼻が広がったり、お口の上唇が上にあがったりする時にこの部分、鼻翼基部は動く場所になるんですけども、そこにものを入れることによって笑ったり喋ったりした時に違和感を感じることがあります。今までできていた表情ができなくなったり、お顔を動かす時に表情を動かす邪魔になって違和感を感じる可能性があります。
あとは、そういった表情の多い場所なので、入れたものの位置が若干ずれてしまうことがあります。なので、鼻翼基部プロテーゼに関しては、ちょっと心配だなという方は比較的簡単に出し入れができるシリコンプロテーゼなどがおすすめです。ボリュームを補う治療としてはさまざまなものがありますけども、改善はほどほどでよく、リスクの少ない方法がいいということであればヒアルロン酸をおすすめします。多少、違和感などが出てもいいので、しっかりと改善を期待したいという方は鼻翼基部プロテーゼをおすすめします。鼻翼基部プロテーゼは入れる方も多いんですけども、比較的、違和感を感じて抜去を希望される方も多いので、慎重に判断されることをおすすめします。

たるみの治療は、外科的な治療で上げるフェイスリフトや糸リフト。あとは頬を上方に持ち上げるミッドチークやミッドフェイスリフトと呼ばれるものか、手術的な方法でなければハイフがおすすめです。ボリュームを補う治療としては、ヒアルロン酸、脂肪注入、鼻翼基部プロテーゼの中にシリコン、ゴアテックス、軟骨、人口骨という形ですかね。
費用別でいうと、たるみの治療に関してはハイフが1番安いです。1回あたりの治療は安いと思います。ただ、継続的な治療が必要になってきます。その次に糸リフトが安く、フェイスリフトの順にお値段が高くなっていくと思います。ミッドチークリフトとミッドフェイスリフトはその手術方法によって、実際に切って剥がして持ち上げている手術なんですけども、目の下のクマ治療と一緒にやって追加料金いくらでという形でやっているところもありますし、糸リフトのような方法でやっている先生もいますので、料金はさまざまだと思います。ボリューム系の治療で1番お値段が安いのはヒアルロン酸。次に鼻翼基部プロテーゼのシリコンは当院だと脂肪注入よりはちょっと若干安いかなと思います。軟骨を入れる治療は、耳の軟骨だったらそんなに料金は高くないと思うんですけども、肋軟骨だと料金はそこそこすると思います。ただ、耳の軟骨も肋軟骨も鼻の手術の時に余ったものを使うということもできますので、その場合は少しお値段を安くしてくれるクリニックも多いかと思います。
たるみ治療でリスクが少ないのはハイフ。圧倒的にハイフだと思います。ほとんどダウンタイムもなく、直後から人に会えるというのがメリットなので。その次は糸リフト、フェイスリフトの順でやはりリスクが高くなっていくと思います。ボリュームはリスクが少ないのはヒアルロン酸だと思います。その次が脂肪注入、鼻翼基部プロテーゼという順番だと思います。
ダウンタイムもたるみに関してはハイフが最も少なく、糸リフト、フェイスリフトの順に高くなっていきますし、ボリュームを補う治療に関してもヒアルロン酸がダウンタイムは少なく、鼻翼基部は手術ですからその次に腫れます。最後に脂肪注入も脂肪をたくさん入れると、その分ボリュームとしてたくさん入りますし、脂肪注入というのは結構腫れますので、ダウンタイムは少し長めだと思います。
効果はやはり手術系のものは効果は高いですが、やはりリスクも高くなってしまいますので、ハイフのように1回あたりの効果は弱くても全くリスクの少ない方法を継続してやっていくことというのも長い目で見るとかなり効果が高いんじゃないかなと思います。ボリュームに関していうと、個人的には鼻翼基部の組織や人工物を入れる鼻翼基部プロテーゼが効果が高いと思いますけども、違和感などを感じるリスクも高いですので、まずは注入系をおすすめしたいと思います。注入系でもある程度の効果は得られると思います。靭帯がありますので、その改善効果に関してはやはり限界はあるとは思います。
組合せとしては、たるみの治療とボリュームを補う治療を併用してあげた方がいいと思います。なので、たるみ治療の中で組み合わせるのではなく、できればたるみとボリュームのカテゴリーからそれぞれ治療法を選んで組み合わせるのが効果的だと思います。

今回お話した治療は私の福岡の牧野美容クリニック、大分の牧野皮膚科形成外科内科医院で取り扱っていますので、気になる方はぜひ概要欄のURLからホームページをご覧になってください。また、私のインスタグラムではさまざまな美容整形のビフォーアフターなど、症例写真も定期的にアップしていますので、覗いてみてください。それからセカンドチャンネル、若返り整形チャンネルを開設しました。アンチエイジング医学の専門資格である抗加齢学会専門医の知識と経験を活かした老化防止に関する専門チャンネルなので、興味のある方はぜひご覧ください。
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それではまた次の動画でお会いしましょう。

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